「低糖質ダイエット」は正しいのか?
最近では「健康のために炭水化物を控えよう」という傾向があり、炭水化物を食べない「低糖質ダイエット」が流行しています。
しかし、炭水化物を控える傾向が最近問題視されています。それは、炭水化物の中には食物繊維と同様の働きをする「レジスタントスターチ(難消化性でんぷん)」が入っているためです。
しかも、レジスタントスターチは食物繊維のように腸内環境を整えるだけでなく、体重や内臓脂肪の増加を抑える働きがあるのです。
カロリーだけを考えると炭水化物は抜いた方が良いのですが、レジスタントスターチの摂取をすることで太りにくい体質に近づくことができます。
日本人は食物繊維が不足している
食物繊維は、生活習慣病の予防から便秘の解消まで、健康な体を維持するために大きな役割を果たします。
しかし、日本人の食生活では食物繊維が大きく不足しています。食物繊維の摂取基準は、男性が1日20g以上・女性が18g以上ですが、日本人の摂取量は12.8g~16.4gとなり、どの年代でも目標量を下回っています。
食物繊維が足りていないのは、野菜不足だけではありません。食物繊維と同様の働きをする「レジスタントスターチ」が足りておらず、健康のためには食物繊維の摂取源となる炭水化物は適度に摂るべきなのです。
「レジスタントスターチ」の期待できる4つの効果
今回記事タイトルにもなっている「ハイレジ食品」とは、「豊富な(ハイ)、レジスタントスターチ(レジ)」の略で、レジスタントスターチを多く含む食品のことです。
レジスタントスターチは、消化されない(レジスタント)でんぷん(スターチ)という意味です。レジスタントスターチを摂ることで、食物繊維のように腸内環境を整えるだけでなく、体重・内蔵脂肪の増加を抑えることができます。
レジスタントスターチは小腸内で消化されず大腸まで届き、腸内でいわゆる善玉菌を増やす働きがあります。まさに、食物繊維と同じような働きです。
このような働きをすることで、レジスタントスターチは4つの効果が期待できます。
・血糖値の上昇抑制
・便通の改善
・美肌などのアンチエイジング効果
・体重増加の抑制(脂肪減少)
腸内環境を改善することで体重増加の抑制だけでなく、アンチエイジングによる美肌効果が期待できます。
レジスタントスターチが多く含まれる「ハイレジ食品」
レジスタントスターチが多く含まれる「ハイレジ食品」には、どのような食品があるのでしょうか?
特に多く含まれるのが、白米・大麦・ジャガイモ・カボチャ・全粒小麦・トウモロコシ・インゲン豆などです。また、レジスタントスターチは加熱すると大幅に減り、冷めると再び増える性質があります。
つまり、一度加熱したご飯を冷めた状態で食べることで、レジスタントスターチを摂取することができます。お弁当のご飯は最高ですね。
最近では、スーパーでレジスタントスターチを含む「ハイレジ生パスタ」といった商品がスーパーで見かけるようになりました。レジスタントスターチのサプリメントもあります。
また、特に人気となっているのが日清シスコが販売している「スーパー大麦グラノーラ」です。スーパー大麦は、普通の大麦に比べてレジスタントスターチが約4倍含まれています。
また、β-グルカンやフルクタンという食物繊維の成分も豊富に含まれており、腸内環境を改善する食材としては最強です。
「スーパー大麦グラノーラ」は価格も高くないので、ハイレジ食材の中で最もオススメです。ぜひ試してみてください。
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